会長メッセージ

2014年 - 第34回定期総会 会長挨拶
アジア連帯委員会(CSA)会長 吉井 眞之

2014年9月


第34回定期総会に出席いただきました役員ならびに代議員の皆さん、大変ご苦労様です。
日頃より、アジア連帯委員会(CSA)の活動にご理解と、ご協力をいただき心から感謝申し上げます。

また、来賓としてご臨席を賜りました、連合の小川副事務局長、在日ラオス大使館のソンポーン・ルアンタコン1等書記官におかれましては、大変お忙しい中にも拘わらず私共のために時間をおとりいただき、誠に有難うございました。
日頃のご支援・ご協力と併せて、心からお礼を申し上げます。
後ほど、連帯と激励のご挨拶を賜りますよう、宜しくお願いいたします。

昨年9月25日に開催しました、第33回定期総会で決定いただきました「2013年度事業計画」に基づいてこの1年間、評議員会と常任理事会で具体化の検討を行い活動を進めてきました。

「救援衣類を送る運動」「ラオス初等教育改善としての・・学校建設運動」「ラオス高等教育改善としての・・高校寮支援」の3事業を柱として、皆さん方の協力の下で、着実に歩を進めることが出来たと考えています。

詳細は、この後の「2013年度事業報告」に委ねますが、私からは次の5点について、今後の方針の一端も含めて述べさせていただきます。

第1点目は、「救援衣類を送る運動」を進めるにあたって生じた課題とその対応策についてです。

その一つは、2012年度の「第29次救援衣類を送る運動」において、東京税関から「事業開始から30年を経過し、救援物資としての緊急性が薄れているので、中古衣類として輸出する場合の本来の規則に従って欲しい」との指摘を受けたこと、そして、指摘に従って規則に定める「中味が中古衣類とわかる」荷姿とした場合、私たちの取り組みに、手間と費用の両面で多大な影響が生じると判断し、通関業者を通じて税関当局に、連合を通じて税関関係労働組合に働きかけた結果、「CSAシール」貼付による内容物の証明、必要な場合の専門員による中味のチェック体制を整えることで等で、従来通り「ダンボール箱での梱包」で通関可能との判断が出来るに至ったことは、昨年の総会で報告した通りです。

これを受けて初めてとなる、2013年度(昨年10月船積み)の「第30次救援衣類を送る運動」では、①中古衣類として送ることが出来る品目の徹底、②CSAシール貼付の徹底、③通関作業における専門員配置などを行った結果、無事に終了することが出来ました。
今後も引き続き、この内容と体制を基本に取り組みたいと考えています。

その二は、輸送費増大への対応についてです。

円安による海外輸送費の上昇、通関作業へ専門員配置による新たな費用の発生等により救援衣類にかかる輸送費が増大し、CSAの財政に大きな影響を及ぼしています。
そのため、従来から「救援衣類の提供と海外輸送費をセットとして」お願いしている事を改めてそれぞれの組織内で浸透を願うべく、事前調査を行いその結果に基づいて11組織を訪問し、実状の説明と更なる協力を要請してきました。
その際にご対応いただきました皆様にお礼を申し上げるとともに、改めて、この場をお借りして「衣類の提供と海外輸送費のセットでの取り組み」、言い換えれば「衣類の提供と輸送募金の一体的な取り組み」をお願いいたします。

第2点目は、24番目校となる小学校建設についてです。

CSAの会員組織であります基幹労連は、昨年結成10周年を迎え、「結成10周年記念事業」の一環として、「ラオスへの小学校建設と寄贈」を決定し、CSAに委託していただきました。

CSAとして24番目校となる本小学校は、ラオスのヴィエンチャン県フェン郡ファサン村に建設され、本年5月21日に現地で基幹労連の代表団(兼子当時副中央執行委員長はじめ66名)の出席のもとで引き渡し式を完了しました。

CSAの財政状況からして、残念ながら自前での学校建設には一定の期間を要すると言わざるを得ません。
従って、当面は既設校の補修を優先しながら、新規建設の準備資金を蓄える努力を継続したいと考えています。

第3点目は、サンティパープ高校生寮の支援についてです。

建設し提供を開始してから12年目を迎えたサンティパープ高校寮は、1学年30名・計90名の遠隔地出身の入寮生とその家族にとって、欠く事のできない存在となっています。

今日まで実施してきた日常生活への支援に加えて、経年による設備の劣化への対応が求められています。
具体的には、トイレをはじめとする水回り設備の不具合が当面の課題であり、現在は寮から離れた校舎の設備を使用している状態です。
生活に欠かせない設備だけに、出来るだけ早くその対策を講じたいと考えています。

第4点目は建設連合からの寄付金の受領についてです。

ご案内の通り、建設連合は去る9月3日に発展的に解散し、翌4日に基幹労連と統合、新たな活動を進めることとなりました。

9月3日に行われた「解散レセプション」の席上で、CSAに対して100万円の寄付金の贈呈があり、私が受領させていただきました。
今日までCSAに寄せていただきました、ご協力とご支援に感謝するとともに、この度のご厚志に改めてお礼を申し上げます。

さらに、基幹労連の一員として引き続きのご協力・ご支援をお願いするとともに、組織の一層のご発展を祈念いたします。

5点目は事務局長の動静についてです。

山岡事務局長は8月の上旬に体調を崩され、一時入院加療中でしたが、現在は退院され、通院しながら自宅で療養中です。
復帰まで、今しばらく時間を要すると思われますが、それまでの間は渡邉副会長の助力を得ながら事務局の活動を進めていきたいと考えています。

皆様方には、何かとご迷惑をおかけしますが、事情をご理解いただき、ご協力を宜しくお願いいたします。

「2014年度の事業計画」と、その裏づけとなる「2014年度予算」、そして、本年は2年サイクルでの役員の改選時期にあたるため「役員の選出」について、本日協議していただくことになります。

限られた時間ですが、代議員の皆さんからの忌憚のないご意見により、方針を補強して頂き、アジア連帯委員会が皆さんと一体となって活動を進められることを心からお願いし、挨拶とさせていただきます。

アジア連帯委員会(CSA)会長 吉井 眞之