会長メッセージ

2016年 - 第36回定期総会 会長挨拶
アジア連帯委員会(CSA)会長 吉井 眞之

2016年9月


第36回定期総会に出席いただきました役員ならびに代議員そして傍聴者の皆さん、大変ご苦労様です。
日頃より、アジア連帯委員会(CSA)の活動に対して、ご理解と、ご協力をいただき心から感謝申し上げます。

また、来賓としてご臨席を賜りました、連合の南部副事務局長、在日ラオス大使館のラカワン書記官におかれましては、大変お忙しい中にも拘わらず私共のために時間をおとりいただき、誠に有難うございました。
日頃のご支援・ご協力と併せて、心からお礼を申し上げます。
後ほど、連帯と激励のご挨拶を賜りますよう、宜しくお願いいたします。

昨年9月28日に開催しました、第35回定期総会で決定していただきました「2015年度事業計画」に基づいてこの1年間、評議員会と常任理事会で具体化の検討を行いながら活動を進めてきました。

「救援衣類を送る運動」「ラオス初等教育改善としての・・学校建設および補修」「ラオス高等教育改善としての・・高校生寮支援」の3事業を柱として、多くの皆さんからの協力を得ながら、活動を進めることが出来ました。

詳細は、この後、事務局長からの「2015年度事業報告」に委ねますが、私からは次の3点について、今後の方針の一端も含めて述べ、挨拶とさせていただきます。

第1点目は、「救援衣類を送る運動」についてです。

昨年10月9日の国内集荷締切りで実施しました、「第32次救援衣類を送る運動」は、前年度(第31次)とほぼ同量の段ボールにして約8,800個を集約し、タイとラオスに送ることが出来ました。

併せて、一昨年からお願いしてきました「救援衣類の提供と海外輸送費の募金をセットとした」取り組みも、2014年度の702万円に次ぐ666万円を超える多額のご協力を得ることが出来ました。
この金額は、第32次救援衣類の海外輸送費総額の約78%に当たります。
改めて、ご賛同いただきました団体および個人の皆様方に心よりお礼を申し上げます。

今回から募金の目安金額を、段ボール箱のサイズに応じて2区分に設定していた従来の方式から、「段ボール1個につき1,000円」に一本化させていただきたいと考えています。
「出来るだけシンプルな方法に」との関係者からのご意見に対応させていただく事が主な目的です。

また、従来からお願いしています「衣類の提供と海外輸送費募金のセットでの取り組み」に加えて、「海外輸送費募金単独での取り組み」への一層の協力もお願いしたいと考えています。

第2点目は、小学校の建設と補修についてです。

2015年度も、資金的な事情により新しい小学校建設にかかわる準備を含めての取り組みは見送らざるを得ず、既設校の補修にとどまりました。

具体的には、4番目校のソムサバット村小学校(1998年建設)の屋根・天井等の補修を昨年9月末に終了し、本年5月に同校を訪問し確認しました。

JP労組東京地本の寄贈校であります14番目校のシェンレーナ村小学校(2004年建設)は、昨年2月に実施したJP労組東京地本関係者との「ラオス訪問調査」時に学校から要請を受けた井戸掘り工事、屋根・天井の補修を、JP労組東京地本からの資金提供の下で実施しています。

1月に実施した「ワーキング・スタディ・ツアー」での訪問時に要請を受けた、コンケオ村小学校(3番目校、1997年建設)の屋根・天井等の補修は、当方から必要な材料を提供し、父兄の皆さんの労力提供で進めています。

なお、24番目校(ファサン村小学校、2014年建設)の寄贈団体であります基幹労連と、先ほど報告しました14番目校(シェンレーナ村小学校)のJP労組東京地本からは、当該校の将来の補修費に充てることを目的として定期的に資金の積み立てをしていただく事になりました。
CSAの財政状況からして、残念ながら自前での学校建設には一定の期間を要すると言わざるを得ません。
従いまして、当面は老朽度合に応じた既設校の補修を優先しながら、一方で新規建設のための資金を蓄えたいと考えています。

第3点目は、サンティパープ高校生寮の支援についてです。

建設し提供を開始してから14年目を迎えたサンティパープ高校生寮は、1学年30名・計90名の遠隔地出身の入寮生とその家族にとって、欠く事のできない存在となっています。

卒寮生は総じて成績優秀で、中には大学に進学後日本に留学するケースも見られます。
本年も3名の卒寮生が留学生として来日し、1年間の日本語研修を済ませた後に全国3か所の高等専門学校への編入が予定されています。
将来のラオスを担う人材育成に私たちの活動は少なからず貢献していると言えます。

寮の運営面では、「食費の10%増」を織り込んで、昨年、県・高校・CSAの3者間で調印した、2018年6月末までの3年契約の2年度目として対応していきます。

設備面では、本年5月の卒寮式に出席の際に寮から要請を受けた、電気配線・天井の補修、外壁塗装用の塗料の提供等を行いました。

本日の定期総会では、「2016年度の事業計画」と、その裏づけとなる「2016年度予算」を中心に協議していただくことになります。

限られた時間ですが、代議員の皆さんからの忌憚のないご意見により、方針を補強して頂き、アジア連帯委員会(CSA)が皆さんと一体となって活動を進められることを心からお願いし、挨拶とさせていただきます。

アジア連帯委員会(CSA)会長 吉井 眞之