会長メッセージ

2018年 - 第38回定期総会 会長挨拶
アジア連帯委員会(CSA)会長 吉井 眞之

2018年9月27日


第38回定期総会に出席いただきました役員ならびに代議員、そして、傍聴者の皆さん、大変ご苦労様です。
日頃より、アジア連帯委員会(CSA)の活動に、ご理解とご協力をいただき心から感謝申し上げます。

また、来賓としてご臨席を賜りました、連合の山本副事務局長、在日ラオス大使館のブータヴォン参事官におかれましては、大変お忙しい中にも拘わらず私共のために時間をおとりいただき、誠に有難うございました。
日頃のご支援・ご協力と併せて、心からお礼を申し上げます。
後ほど、連帯と激励のご挨拶を賜りますよう、宜しくお願いいたします。

昨年9月28日開催の第37回定期総会で決定いただきました「2017年度事業計画」に基づいて、この1年間、常任理事会と評議員会で具体化の検討を行いながら活動を進めて参りました。

「救援衣類を送る運動」「ラオス初等教育改善としての・・小学校建設および補修」「ラオス高等教育改善としての・・高校生寮支援」の3事業を柱とした活動は、皆様方の協力の下で、着実に進めることが出来たと考えています。

詳細は、この後の「2017年度事業報告」に委ねますが、私からは次の3点について、今後の方針の一端も含めて述べ、挨拶とさせていただきます。

1点目は、「救援衣類を送る運動」ついてです。

昨年10月6日の集荷締切りで実施しました「第34次救援衣類を送る運動」は、段ボール箱で約8,850個・40Fコンテナ14本分を集約することが出来ました。
集約量は、前年度を段ボール箱で約1,100個上回り、それ以前の水準に復することが出来ました。
ラオスに6コンテナ、タイに8コンテナを送付し11月中旬にそれぞれの国の保管倉庫への搬入が完了しました。
また海外輸送募金は、従来からお願いしてきました「救援衣類の提供と海外輸送募金をセットとした」取り組みのなどの結果、前年を若干下回りましたが、650万円強を集約することができました。
しかしながら、輸送費が前年を15%(約120万円)近く上回ったため、輸送募金は輸送費総額の72%をカバーするに留まりました。

輸送費の上昇をカバーし、引き続き「救援衣類を送る運動」を着実に進められるよう、『段ボール1個につき1,000円を目途にした「衣類提供と輸送募金とのセットでの取り組み」』と共に『輸送募金単独での取り組み』を引き続きお願いしたいと考えています。

2点目は、小学校の建設と補修についてです。

2017年度も、財政的な事情により新しい小学校建設への取り組みは見送らざるを得ず、既設校の補修に留まりました。

具体的には、2011年にカネボウ労組より寄贈された23番目校・パチャオ村小学校の、台風により破損した屋根と壁の緊急補修などを、カネボウ労組からの資金提供を得て実施しました。

なお、当初、予定していた1999年建設の6番目校・トンナミ村小学校の補修は、損傷度合いが予想以上に大きく、費用の再見積りなど事前の準備に時間を要したため、工事は2018年度に繰り延べせざるを得ませんでした。
現時点で、補修費用は今までの実績の約2倍が予想されます。
老朽化の進行と物価上昇による補修費の増大が今後の課題となってきました。

当面は、年に2件程度の補修を、当該校の父兄の労力提供を得るなど、可能な限り費用の節減を図りながら取り組みたいと考えています。
その上で、財政状況を勘案しながら新規建設の準備資金を蓄える努力をしていきます。

3点目は、サンティパープ高校生寮の支援についてです。

2002年の建設から16年目を迎えたサンティパープ高校生寮は、1学年30名・総計90名の遠隔地出身の入寮生とその家族にとって、欠く事のできない存在となっています。
寮生は総じて成績優秀で、大学進学後に、我が国に留学して来るケースも増えています。

支援の内容は、寮の運営費、寮生の食費・学用品費・帰省旅費など諸費用の負担であり、本年5月に実施した3年に一度の定期見直しで、食費の増額を加味した結果、その規模は年間で総額約420万円となりました。

深刻なラオス政府の財政事情を勘案すると、即時の改善は困難と言わざるを得ませんが、自主運営の糸口を見出すべく、引き続いて関係先との対話を継続したいと考えています。

「2018年度の事業計画」と、その裏づけとなる「2018年度予算」、そして、本年は2年サイクルでの役員の改選時期にあたるため「役員の改選」などについて、本日協議していただくことになります。

限られた時間ですが、皆さんからの忌憚のないご意見により、方針を補強して頂き、アジア連帯委員会が皆さんと一体となって活動を進められることを心からお願いし、挨拶とさせていただきます。

アジア連帯委員会(CSA)会長 吉井 眞之