会長メッセージ

2017年 - 第37回定期総会 会長挨拶
アジア連帯委員会(CSA)会長 吉井 眞之

2017年9月28日


第37回定期総会に出席いただきました役員ならびに代議員そして傍聴者の皆さん、大変ご苦労様です。
日頃より、アジア連帯委員会(CSA)の活動に対して、ご理解と、ご協力をいただき心から感謝申し上げます。

また、来賓としてご臨席を賜りました、連合の南部副事務局長、駐日ラオス大使館のウォンサック代理大使におかれましては、大変お忙しい中にも拘わらず私共のために時間をおとりいただき、誠に有難うございました。
日頃のご支援・ご協力と併せて、改めてお礼を申し上げます。
後ほど、連帯と激励のご挨拶を賜りますよう、宜しくお願いいたします。

昨年9月28日に開催しました、第36回定期総会で決定していただきました「2016年度事業計画」に基づいてこの1年間、評議員会と常任理事会で具体化のための検討を行いながら、活動を進めて参りました。

「救援衣類を送る運動」「ラオス初等教育改善としての・・学校建設および補修」「ラオス高等教育改善としての・・高校生寮支援」の3事業を柱として、多くの皆さんからご協力を得ながら、活動を進めることが出来ました。

詳細は、この後、事務局長より「2016年度事業報告」として行いますが、私からは次の3点について、今後の方針の一端も含めて述べ、挨拶とさせていただきます。

第1点目は、「救援衣類を送る運動」についてです。

昨年10月7日の集荷締切りで実施した「第33次救援衣類を送る運動」は、段ボール箱で約7,700個と前年に比べ1割強の減少となりましたが、かねてよりのラオスからの増量要請を受けタイとの配分を見直して対応しました。

一方、「海外輸送費の募金」は、前年を上回る682万円を集約することが出来ました。
この金額は、第33次救援衣類の海外輸送費総額の約86%強に当たります。
改めて、ご協力いただきました団体および個人の皆様方に心よりお礼を申し上げます。

なお、第33次の取り組みから募金の目安金額を、「出来るだけシンプルな方法に」とのご要望に対応するため、段ボール箱のサイズに応じて2区分に設定していた従来の方式から、「段ボール1個につき1,000円」に一本化させていただきたました。

今後は、「衣類の提供と海外輸送費募金のセットでの取り組み」の定着とともに、「海外輸送費募金単独での取り組み」への更なる協力をお願いして行きたいと考えています。

第2点目は、小学校の建設と補修についてです。

2016年度も、資金的な事情により新しい小学校建設の取り組みは見送らざるを得ず、既設校の補修に留まりました。
既設校の補修は、期をまたがっての取り組みを含め3件実施しています。

1件目は、1997年建設の3番目校・コンケオ村小学校の屋根と天井等の補修。
2件目は、1998年建設の5番目校・ナカン村小学校の屋根と天井等の補修。
3件目は、2000年にセントラル硝子労組の資金提供で建設した8番目校・ホアナ村小学校の天井、壁、トイレ等の補修です。

何れも当方から必要な資材を提供し、特に専門的技術を要しない工事は現地の父兄の皆さんの労力提供で進めています。
なお、3件目のホアナ村小学校の補修費用は、セントラル硝子労組から全面的なご協力を得ましたことを報告し、改めて感謝の気持ちを表させていただきます。

2004年建設の14番目校・シェンレーナ村小学校の寄贈団体であるJP労組東京地本、2014年建設の24番目校・ファサン村小学校の寄贈団体である基幹労連の両組織から、当該校の将来の補修費に充てることを目的として定期的に資金の積み立てをいただいています。
CSAの財政状況からして、残念ながら自前での学校建設には今なお一定の期間を要すると言わざるを得ません。
当面は老朽度合に応じた既設校の補修を優先する中で、補修工事への労力提供など現地での負担努力を更に要請して費用の節減に努め、新規建設のための資金を着実に蓄えて行きたいと考えています。

第3点目は、サンティパープ高校生寮の支援についてです。

2002年に建設し提供を開始したルアンプラバン県のサンティパープ高校生寮は、1学年30名・計90名の遠隔地出身の入寮生とその家族にとって、欠く事のできない存在となっています。

寮生は総じて成績優秀で、中には大学に進学後日本に留学するケースも見られます。
今年は1名の卒寮生が留学生として来日し、1年間の日本語研修を終えた後に地方の高等専門学校への編入が予定されています。
将来のラオスを担う人材育成に私たちの活動は少なからず貢献していると自負できます。

寮の運営面では、2015年5月に県・高校・CSAの3者間で「食費の10%増」を織り込んで調印した3年契約の最終年度として対応するとともに、2018年5月以降の運営費等に関わる新たな契約締結に取り組みます。

本日の定期総会では、「2017年度の事業計画」と、その裏づけとなる「2017年度予算」。
加えて、来年の役員定期改選を睨んでの事務局体制の整備と人員配置について協議していただくことにしております。

限られた時間ですが、代議員の皆さんからの忌憚のないご意見により方針を補強して頂き、引き続いてアジア連帯委員会(CSA)が、皆さんと一体となって活動を進められることを心からお願いし、挨拶とさせていただきます。

アジア連帯委員会(CSA)会長 吉井 眞之