会長メッセージ

2021年 - 第41回定期総会 会長挨拶
アジア連帯委員会(CSA)会長 澤田 和男

2021年9月30日


本日、大変お忙しい中、そして新型コロナ感染対策の中、このZOOMでの第41回総会にご参集いただいたことに感謝申し上げます。
本日来賓として連合の逢見会長代行ご臨席いただいております。逢見会長代行におかれましては、大変お忙しい中、誠に有難うございます。後ほど、連帯と激励のご挨拶を宜しくお願いします。

CSAの活動は、連合、会員組織および個人会員の皆様からの物心両面の支えによって継続されています。そして本年4月16日に結成40年を迎えました。時節柄40周年を記念する祝賀会などは開催しませんが、30周年以降の活動をまとめた「40年史」を取りまとめ発行いたしましたのでご一読いただければ幸いです。
改めて、今日までの長きにわたる皆様方のご支援ご協力に心から感謝申しあげますとともに、引き続き宜しくお願い申しあげます。

さて、この1年間をふりかえってみると、2019年末に中国で発生した新型コロナウイルスによる脅威は依然収まっていません。2021年に入り1月8日から前年に続き再度緊急事態宣言が出され、3月21日で一旦解除されたものの、感染力の強いデルタ株の蔓延によって、4月25日からまた緊急事態宣言が出され、適用地域に変化はありますが現時点9月30日まで継続されています。一方で、ワクチンの接種も急速に進んでおり、9月中旬では国民の過半数が2回の接種を終了しました。さらなる接種の拡大と治療薬の開発が急務となっています。

このような状況下、CSAは、昨年9月開催の第40回総会で決定した方針に基づき活動を進め、3月の第22回評議員会でその後の活動の進め方を確認しましたが、4月以降の感染状況や緊急事態宣言下という国内事情、さらに支援相手国の感染状況などを踏まえ大幅に活動を見直さざるを得ない状況となり、支援組織の皆様と相談しながら対応してきました。

CSAとして重点的に取り組んでいる「救援衣類を送る運動」「ラオス初等教育の改善(小学校建設・補修活動)」「ラオス高等教育の改善(サンティパープ高校生寮支援)」のこの1年間の状況と今年度の取り組みの考え方について触れます。

1.救援衣料を送る運動
救援衣料については、2020年秋の集約は延期することとし2021年秋に集約する方向で検討を進めてきましたが、いまだ実施できる状況にないと判断して再延期し、2022年秋に実施する方向としました。
またこれに代わる支援として、感染防止のためのマスクを支援することとしています。国内のベトナム人およびカンボジア人の団体へは既に支援を行っており、海外においてはタイ・ラオス国内で必要をする人々に支援する準備に入っています。

2.ラオス初等教育の改善(小学校建設・補修活動)
1995年の第1校目建設からこれまでに小・中学校24校を建設し寄贈してきました。また、古くなった校舎を父兄の労務提供も求めながら計画的に補修していますが、2020年度では現地からの強い要請を受け、パチャオ村小学校のフェンスと校門の設置工事を実施しました。
合わせて新たな学校を建設し寄贈するための検討を継続しています。

3.ラオス高等教育の改善(サンティパープ高校生寮支援)
貧困などの事情によって進学が困難な生徒のために、寮を建設し生活と学業を支援することにより高等教育への道を拓くため、2002年の寮建設・寄贈から今日まで寮への支援を継続しています。現在の寮生は90名、これまでの卒業生は510名に達し、総じて優秀な成績で日本への留学も果たすなど国を支えるリーダーとして成長しています。
2020年度では、高校生寮のトイレ改修工事を行うとともに、卒寮式への対応、マスクの寄贈、そして3年に一度のラオス政府・現地行政との高校生寮運営協定書の締結を行ってきました。
今後もこの支援を続けるとともに、ラオス政府や学校関係者に対しては引き続き自主運営の実現を求めていきます。

このように私たちの活動は、そこに住み、そこで学んでいる人達にとっては無くてはならないものとなっています。より多くの皆さんに、この活動の内容を知っていただき、ご協力をいただけるよう努力していきますので、従来に増したご支援をよろしくお願いします。

本日の総会では、この1年間の活動を報告するとともに2021年度の事業計画・予算などについて協議していただくことになります。限られた時間ですが、皆さんからの忌憚のないご意見により方針を補強して頂き、皆さんと一体となった活動を進められることを心から願い、挨拶とさせていただきます。

アジア連帯委員会(CSA)会長 澤田 和男