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2023.01.24 マスク寄贈に対する感謝状授与

       センター長からの感謝状     学生へマスクの贈呈

アジア連帯委員会常任理事、ならびに、監事を担っていただいているUAゼンセンのご厚意により、独立行政法人日本学生支援機構が運営する「日本語教育センター」に不織布マスク19,800枚をご提供いただきました。昨年11月に本施設を訪問した際、学生たちにとってその実用性を実感し寄贈することに至り、1月18日に感謝状を受け取りました。

日本語教育センターでは、1年半の間に40か国約200人の留学生を受け入れています。内訳はアジアからの留学生が7割強を占め、ラオスからも16名の学生が国費で入学、その中には、アジア連帯委員会で寮の運営支援をしているサンティパープ高校の学生も数名おります。

訪問時にラオスからの留学生たちと懇談の場を設けていただきましたが、学ぶことにたいへん熱心で、物静かで、質素な生活を送っています。「休日は何をしているの?」の問いかけにも「勉強して過ごす」「ほとんど外出はしない」と答えていました。コロナと物価高が影響しているようです。

アジア連帯委員会では救援物資支援事業を展開しています。今回贈らせていただいたマスクが学生たちに少しでも役に立ち、安心して楽しく日本で生活を送れることを願ってやみません。次回は笑顔で再会したいものです。

2023.01.05 澤田会長年頭ご挨拶

2023年 年頭ご挨拶
                              2023年1月1日
 
 あけましておめでとうございます。皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
 アジア連帯委員会(以下CSAと略す)は、連合、会員組織および個人会員の皆様からの物心両面の支えによって活動を継続しています。本年も変わらぬご支援ご協力をお願い申し上げます。
 CSAは、1981年4月16日に「インドシナ難民共済委員会」として発足し、その後活動内容の変化に伴い3度名称変更して現在に至り、一昨年4月に結成40年を迎えることができました。今日までの長きにわたるご支援ご協力に改めて衷心より感謝申しあげます。 
 2022年の冬季オリンピック終了直後の2月24日に始まったロシア軍のウクライナ侵略は、いまだに解決せず悲惨な状況が続いています。関連して世界的な食糧不足やエネルギー価格の高騰などを引き起こし、世界各国は物価上昇に困窮しています。早期停戦とロシア軍の完全撤退を強く望むものです。
 新型コロナウイルスについては、従来より感染力の強いオミクロン株によって昨年8月に第7波の感染ピークを迎え、医療機関への負担が高い状況が続いていました。その後、少し落ち着きを見せ始めていましたが年末から年始にかけて第8波の到来といわれています。しかし、経済の活性化のためにいろいろな規制が緩和されていおり、そのような状況下での感染防御が求められています。一方でオミクロン株用のワクチン接種が進められており、国産初の治療薬も緊急承認されたことは希望の光となっています。
 また急激な円安状況が続いていましたが、若干改善されつつあります。しかし、エネルギーをはじめ輸入品価格の高騰がいまだ顕著となっており、海上輸送費も依然として高騰状態を続けています。
 CSAはこのような状況を踏まえ、会員組織の皆様と相談しながら活動内容の見直しを含め対処し、昨年9月の定期総会で今後の方針を確定しました。まず支援国ラオス・タイの現状把握と課題抽出を行い今後の支援の在り方を検討するためCSA代表団を2月下旬に現地に派遣します。さらに活動の重点を「救援物資」「小学校建設・補修」「教育支援」の事業と位置付けて取り組んでいきます。以下に簡潔に触れますので、それぞれを目的とした募金活動を含めて、ご理解とご協力をお願いします。
 
1.救援物資事業
 1981年から取り組んできた「救援衣類を送る運動」では、毎年集約された善意の救援衣料を、タイ・ラオス両国の要請に基づき必要とする人々に配布し、両国政府から感謝されてきました。しかし2020年以降、新型コロナ感染状況および輸送コストの高騰を受け中断し、マスクの配布など代替支援を行ってきました。今年度も、同様の位置づけの下、アジアを対象とし保健・衛生面から支援すべく具体的な検討を進めています。
 
2.小学校建設・補修事業
 ラオス初等教育改善のため、1995年からこれまでに小・中学校24校を建設し寄贈してきました。また、老朽化した校舎を父兄の労務提供も求め計画的に補修しています。現在、会員団体からの協賛金も活用して25番目校を建設中であり、今年前半に寄贈できる見通しです。一方で、これまでの寄贈校から老朽化による具体的な補修の要請がありますので、何とか資金を工面して対応できるよう検討しています。今後も必要な補修を行う一方、現地からの要請も踏まえ新たな校舎建設・寄贈に向けた検討も進めていきます。
 
3.教育支援事業
 2002年にラオスでも指折りの優秀校であるサンティパープ高校に寮を建設・寄贈し、寮生90名の生活と学業を支援することにより、貧困などの事情によって進学が困難な生徒が高等教育を受けられることを可能にしてきました。寮生たちは総じて優秀な成績で卒業後はほぼ全員が進学し、日本への国費留学を果たすなど国を支えるリーダーとして成長している人もいます。今後も高校生寮支援を続けるとともに、ラオスの小学校に教科書、文房具、運動用具などを支援することも検討していきます。
 
 このように私たちの活動は、そこに住み、そこで学んでいる人達にとっては無くてはならないものとなっています。より多くの皆さんに、この活動の内容を知っていただき、ご協力をいただけるよう努力していきますので、本年も従来に増したご支援をよろしくお願いします。
 最後に、2023年が皆様にとって良き一年となることを切望し、年頭の挨拶とさせていただきます。
                 アジア連帯委員会(CSA)会長 澤 田 和 男

                                    以上